芍薬

 

役に立つ身近な 食品・生薬

 

芍 薬

 

~30周年記念祝賀会プログラム表紙デザインによせて~

 

芍薬(しゃくやく)の花は牡丹の花とよく似ていて区別がつきにくい。簡単に言えば芍薬は草で牡丹は木です。

牡丹は婦人科のケア等で用いられますが、使い方に注意が必要で一般的ではありません。そこで今回は、漢方薬として身近な芍薬を紹介します。

薬膳健康づくり研究会 30周年記念祝賀会プログラム表紙デザインによせて

 

 

1.学名 Paeonialactiflora Pall ボタン属 キンポウゲ科の多年草

 

身近な生薬  芍薬 Paeonialactiflora Pall  ボタン属 キンポウゲ科の多年草

 

 

2.産地

 

中国東北部、東シベリア、朝鮮半島原産

中国・日本各地で薬用・観賞用に古くから栽培される多年草。

野生種は30数種類が知られる。

 

 

3.主な効用

 

漢方薬としての芍薬には2種類あり、効能が異なる。薬膳料理は一般的には白芍を用いる。

 

白芍薬(芍薬の根を煮て皮を剥いでから乾燥)

赤芍薬(芍薬の根を洗って皮付きのまま乾燥)

分類 補虚類 養血類 清熱類 清熱涼血類
性味 微寒 苦酸 微寒 苦
帰経 肝 脾
働き
 

養血斂陰

血液を養い、体液の消耗を防ぎ、月経を調整する
作用がある(代表処方は四物湯)

涼血活血

熱入営血の発熱、吐血 熱を取り除き、血を冷やす作用

柔肝止痛

肝気鬱滞によるイライラ等肝機能の緊張をほぐし柔和な状態(柔肝)に戻す作用がある

祛瘀止痛

血液の滞りによる生理痛、および打撲捻挫による腫れや痛みをとる作用

平抑肝陽

不規則な食生活やストレス等による肝陽上亢症状(のぼせ・めまい等)を鎮めて抑える

清肝泄火

イライラ・のぼせ等による目の充血、腫れ、疼痛に

薬膳への利用 利用法はスープ、煮込みなどに煮出したエキスを使用。 中薬として使用。
芍薬茶 花びらを乾燥させたものに湯を注いで甘みをつける。 穏やかな養陰清熱作用が期待される。

 

 

 

 

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